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食育コラム Vol.8 『冷静な想像力で減災を』

2016年03月21日

 

東日本大震災から丸5年がたちましたね。 ニュースや特集番組を見て、当時の緊張感や悲しみを思い出したり、改めて防災の意識が高まった方も多いのではないでしょうか。

「ぎんがむら」では定期的に非常食講座を開催しています。

講座では電気、ガス、水道が止まり、流通も滞り食料品を購入できない状況を想定した上で、できるだけ体の温まる美味しい料理を作ります。

何をどれくらい備えればいいか、ということも一緒に考えていきます。

大切なことをお伝えして、共に考えていくのですが、残念ながら100%安心な備えをお伝えすることはできません。

備蓄していても住まいが崩壊してしまったら、人が無事でも食料を取り出せないかもしれない・・・土砂崩れで全て流れてしまった場合も・・・

一部の地域の非常事態なら、「最低3日分は備えましょう。」とお伝えしますが、広範囲なら何日分備えればいいのか・・・備蓄スペースをどう確保するのか・・・

 

家にいるとは限りません。交通網がストップすることを想定すると、最低限何を携帯すればよいか・・・

 

東日本大震災による津波や原発事故では「想定外」という言葉がよくつかわれていましたが、想定内のことに備えることさえ、なかなか大変だなぁと思うのです。 「防災」といっても災いを防ぎきることは難しい。せめてできる限りの「減災」をしたいですね。

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親としては、なんとか子どもを守りたい。そして、守る責任があります。

1人1人が自分ごととして、冷静に想像し、自分の想定内の範囲を広げていきましょう。

家族の年齢層や体調・体質によっても、必要な備えの量と内容は少しずつ変わってきます。

長期間の栄養失調は、特に成長期の子どもに大きなダメージとなります。心のケアも大切になってきます。

乳幼児がいると離乳食やアレルギー対応など、余計に気配りが必要になります。日々の成長がとても早く、オムツの備蓄にしても、うっかりするとすぐにサイズが変わっています。

だから、ローリングストック法(日頃から備蓄食品を使って、使ったら新しく補充する方法)で数ヵ月おきにチェックすることが大切です。「非常時の備え」を日常から切り離すのではなく、日常の一部に位置付ける効果もあります。

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東日本大震災直後、関東にいても、「避難するかしないか。」「食材の産地はどの範囲で食べたらよいのか。」といったことを、子どもを守るために、強い緊張感と葛藤の中で考えていました。

「いつも頭の片隅に非常時を想定して覚悟しつつも、日々を楽しみ、何気ない日常に感謝して過ごそう。」

いまだに正解はわかりませんが、子どもの今も大切、将来も大切、その折衷案で過ごすようになりました。

皆さんはどんな風に考えていますか?

非常食講座でも意見交換をして、知恵を出し合って、子育て世代の減災ネットワークをつくっていきたいと思っています。

 

 

 

 

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